最終更新日:2026年5月13日
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まず結論
- VDIの導入で期待できる代表的な効果は、内部PCをインターネットとの直接通信から分離し、内部PCへのマルウェア流入を抑えることです。
- SG試験では、VDIを「改ざん防止」や「感染拡大防止」と混同させる選択肢に注意します。
- 問題文が「DMZ上のVDI」「内部PCはVDIにログイン」「Web閲覧はVDI側」であれば、端末分離によるリスク低減を選びます。
直感的な説明
VDIは、Web閲覧用の作業場所を「社内PCの中」から「DMZ上の仮想デスクトップ」に移すイメージです。
- 利用者の操作は内部PCから行う
- ただしWeb通信の実体はVDI側で行う
- 内部PCには画面転送結果が主に届く
この構成により、悪性サイトにアクセスしても、影響はまずVDI側に閉じ込めやすくなります。
定義・仕組み
VDI(Virtual Desktop Infrastructure)は、サーバ上に仮想デスクトップ環境を用意し、利用者がネットワーク経由で接続して使う方式です。
今回のような設問では、次の流れで整理すると判断しやすくなります。
- 内部PCはインターネット上のWebサイトへ直接アクセスしない
- 内部PCはDMZ上のVDIへ接続する
- WebサイトへのアクセスはVDI上のブラウザで実施する
- 利用者には操作結果(画面)が返る
このため、内部PCに直接マルウェアをダウンロードしてしまうリスクを下げられます。
どんな場面で使う?
- 外部サイト閲覧を伴う業務で、内部端末の感染リスクを下げたいとき
- 委託先や一時利用者のWeb利用を分離したいとき
- インターネット接続端末と社内業務端末を論理的に分けたいとき
SG試験では、「どこがインターネットと直接通信しているか」を読むと選択肢を切り分けやすくなります。
よくある誤解・混同
誤解1:VDIならMITB攻撃による改ざんを防げる
VDIは主に接続構成による分離の話です。
送信データ改ざんそのものへの対策(MITB対策)とは別論点です。
誤解2:VDIにするとOSは感染しなくなる
仮想デスクトップ側のOSも感染する可能性はあります。
「どこに感染しうるか」が移るだけで、脅威がゼロになるわけではありません。
誤解3:VDIは感染拡大(横展開)を直接防ぐ技術である
感染拡大防止の中心はネットワーク分割やアクセス制御などです。
VDI単体で「一度侵入した端末から他端末への感染拡大」まで直接防げるとは言えません。
確認問題(SG試験対策)
A社では現在、インターネット上のWebサイトを内部ネットワークのPC上のWebブラウザから参照している。新たにDMZ上のVDIサーバにPCからログインし、インターネット上のWebサイトをVDIサーバ上の仮想デスクトップのWebブラウザから参照する方式に変更する。この変更によって期待できるセキュリティ上の効果として、最も適切なものはどれか。
ア. インターネット上のWebサイトから、内部ネットワークのPCへのマルウェアのダウンロードを防ぐ。
イ. インターネット上のWebサイト利用時に、MITB攻撃による送信データの改ざんを防ぐ。
ウ. 内部ネットワークのPC及び仮想デスクトップのOSがボットに感染しなくなり、C&Cサーバにコントロールされることを防ぐ。
エ. 内部ネットワークのPCにマルウェアが侵入したとしても、他のPCに感染するのを防ぐ。
▶ クリックして答えと解説を見る(ここを開く)
正解:ア
解説
- ア:正しい。内部PCと外部Webの直接通信を減らし、内部PCへのマルウェア流入リスクを下げられます。
- イ:MITBによる改ざん対策は、トランザクション署名など別の制御が中心です。
- ウ:VDIでも仮想デスクトップOSは感染し得るため、「感染しなくなる」は不適切です。
- エ:横展開防止は主にネットワーク分割・端末間通信制御の論点で、VDIの主効果ではありません。
👉 判断ポイント
VDIの主効果は「内部PCを外部Webから分離して、内部PCへの直接流入を減らすこと」。
まとめ(試験直前用)
- VDIは、サーバ上の仮想デスクトップを使う方式です。
- DMZ上のVDI経由でWeb閲覧させると、内部PCの直接曝露を下げられます。
- ただし、改ざん防止・感染ゼロ化・横展開防止そのものを直接保証する技術ではありません。
- SG試験では「通信の実体がどこにあるか」を軸に選択肢を切ると正答しやすくなります。
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