最終更新日:2026年5月20日
sg sg-technology system_architecture service_management
まず結論
リグレッションテストは、プログラムや設定を変更したあとに、以前は正常だった機能が壊れていないかを確認するテストです。
日本語では、退行テストとも呼ばれます。
SG試験では、負荷テストやシステムテストと混同しやすい用語です。
判断のポイントは、次のように見ることです。
- 変更後の影響を確認する → リグレッションテスト
- システム全体が要件どおりか確認する → システムテスト
- 高い負荷でも正常に動くか確認する → 負荷テスト
つまり、リグレッションテストは「新しい機能が動くか」だけでなく、変更によって既存機能が壊れていないかを見るテストです。
直感的な説明
リグレッションテストは、修理後の周辺確認のようなものです。
たとえば、機械の一部を直したあとに、その部分だけを見るのではなく、周りの部品にも影響が出ていないか確認します。
ソフトウェアでも同じです。
ログイン画面を修正したつもりでも、
- 会員情報の表示が崩れる
- パスワード変更ができなくなる
- 管理者画面でエラーが出る
- 以前できていた処理ができなくなる
といったことが起きる場合があります。
このように、変更によって意図しない不具合が出ていないかを確認するのが、リグレッションテストです。
定義・仕組み
リグレッションテストでは、修正や追加のあとに、既存機能がこれまでどおり動くかを確認します。
主に確認する内容は次のとおりです。
| 見るポイント | 確認すること |
|---|---|
| 既存機能 | 以前は正常だった機能が壊れていないか |
| 変更の影響範囲 | 修正箇所以外に影響が出ていないか |
| 重要機能 | ログイン、登録、決済などが正常に動くか |
| 再発防止 | 修正した不具合が再び起きていないか |
| 運用への影響 | 本番運用に支障が出ないか |
リグレッションテストは、次のような流れで行われます。
- プログラムや設定を変更する
- 影響しそうな機能を洗い出す
- 既存機能のテストを実行する
- 以前と同じ結果になるか確認する
- 問題があれば修正して再確認する
IPAの情報セキュリティマネジメント試験では、システムの利用・運用に関する基本的な知識も出題範囲に含まれます。出題範囲の全体像は、IPA 情報セキュリティマネジメント試験の試験内容で確認できます。
どんな場面で使う?
リグレッションテストは、システムに変更を加えたあとに使います。
たとえば、次のような場面です。
- 不具合を修正したあと
- 新機能を追加したあと
- 画面や処理を変更したあと
- OSやミドルウェアを更新したあと
- セキュリティパッチを適用したあと
- 設定変更を行ったあと
SG試験では、「変更後」「修正後」「影響」「以前は正常だった機能」「想定外の不具合」といった表現が出てきたら、リグレッションテストを疑います。
一方で、「同時利用者数を増やす」「高い負荷をかける」「応答時間を確認する」と書かれていたら、負荷テストです。
よくある誤解・混同
リグレッションテストとシステムテストの違い
システムテストは、完成したシステム全体が要件どおりに動くかを確認するテストです。
リグレッションテストは、変更後に既存機能へ悪影響が出ていないかを確認するテストです。
| 用語 | 目的 | 判断のキーワード |
|---|---|---|
| システムテスト | システム全体が要件どおりか確認する | 全体、要件、完成後 |
| リグレッションテスト | 変更後の影響を確認する | 変更後、修正後、退行 |
選択肢で「変更によって想定外の影響が出ていないか」と書かれていたら、リグレッションテストです。
リグレッションテストと負荷テストの違い
負荷テストは、高い負荷をかけても正常に動くかを確認するテストです。
リグレッションテストは、負荷の大きさではなく、変更による悪影響を見ます。
| 用語 | 見ているもの | 判断のキーワード |
|---|---|---|
| 負荷テスト | 性能・安定性 | 高負荷、大量アクセス、応答時間 |
| リグレッションテスト | 変更の影響 | 変更後、既存機能、想定外の影響 |
「高い負荷」が中心なら負荷テスト、「変更後の影響」が中心ならリグレッションテストです。
リグレッションテストは「修正した箇所だけ」の確認ではない
リグレッションテストで大切なのは、修正した場所そのものだけではありません。
むしろ、修正によって別の場所が壊れていないかを見ることが重要です。
たとえば、ログイン処理を修正したあとに、会員情報変更やパスワード再発行にも影響が出ていないかを確認します。
SG試験では、「修正箇所の動作確認だけ」と考えると、選択肢を誤って選びやすくなります。
確認問題(SG試験対策)
次のうち、リグレッションテストの説明として最も適切なものはどれか。
- ア. 開発者が主体となって、仕様書や設計書を読み合わせて誤りを見つけるレビュー手法
- イ. 仕様書やプログラムを実行せずに、人の目で検証して不具合を見つけるレビュー手法
- ウ. ネットワークに接続された情報システムに対して、実際に侵入を試みて脆弱性の有無を検査するテスト
- エ. システムに変更を加えたあと、以前は正常だった機能に不具合や影響が出ていないかを確認するテスト
▶ クリックして答えと解説を見る(ここを開く)
正解:エ
解説
- ア:ウォークスルーの説明です。テスト実行ではなく、レビューで早期に誤りを見つける手法です。
- イ:ソフトウェアインスペクションの説明です。実行せず、文書やコードを静的に確認します。
- ウ:ペネトレーションテスト(侵入テスト)の説明です。攻撃者視点で侵入可能性を検証します。
- エ:正しいです。リグレッションテストは、変更後に既存機能へ想定外の悪影響がないかを確認します。
👉 判断ポイント
「変更後の影響確認」ならリグレッションテスト、「実際に侵入を試みる」ならペネトレーションテスト。
まとめ(試験直前用)
- リグレッションテストは、変更後に既存機能が壊れていないか確認するテスト
- 日本語では、退行テストとも呼ばれる
- 「変更後」「修正後」「想定外の影響」が出たらリグレッションテストを疑う
- 「高い負荷」「大量アクセス」は、負荷テスト
- SG試験では、何をきっかけに確認しているかで選択肢を切る