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最終更新日:2026年6月21日

まず結論

36協定とは、使用者が労働者に法定労働時間を超える時間外労働法定休日労働をさせるために必要な労使協定です。

SG試験では、制度名を見て「残業代が不要になる」と覚えるのではなく、法定労働時間を超えるか、36協定が必要か、割増賃金の論点が残るかで判断します。

特に、次のような言い切りには注意します。

  • 特別な労働時間制度なら、会社側の手続や管理は不要である
  • みなし労働時間制なら、割増賃金の論点は常に消える
  • 年単位で賃金を決めれば、時間外手当は不要である
  • 労使協定がなくても、法定時間外労働をさせてよい

これらは、いずれもそのまま正しいとは判断しにくい表現です。

直感的な説明

会社の勤務ルールには、いろいろな制度名があります。

  • 裁量労働制
  • 事業場外みなし労働時間制
  • 年俸制
  • フレックスタイム制

名前だけを見ると、時間管理や賃金計算が特別扱いになるように見えます。

しかし、SG試験で大切なのは、制度名よりも、

法律で決められた労働時間の上限を超えて働かせていないか

です。

たとえば、年俸制で年収額を決めていても、法定労働時間を超えて働いた分の割増賃金の問題が消えるわけではありません。

また、裁量労働制でも、みなし労働時間が法定労働時間を超える場合などには、36協定や割増賃金の論点が関係します。

SG試験では、制度名で安心せず、時間外労働の扱いを見ると切り分けやすくなります。

定義・仕組み

労働基準法では、労働時間の上限として、原則として1日8時間・1週40時間という考え方があります。これを法定労働時間と呼びます。

法定労働時間を超えて労働させる場合や、法定休日に労働させる場合には、労働基準法第36条に基づく労使協定、いわゆる36協定が関係します。

公式情報としては、厚生労働省の時間外労働の上限規制 わかりやすい解説や、e-Gov法令検索の労働基準法で確認できます。

SG試験向けには、次の表で整理すると十分です。

用語 試験での見方
法定労働時間 労働基準法上の上限。原則として1日8時間・週40時間
所定労働時間 会社が就業規則や契約で決めた勤務時間
36協定 法定時間外労働や法定休日労働を行わせるための労使協定
時間外手当 法定労働時間を超えた労働などに対する割増賃金
裁量労働制 実労働時間ではなく、労使協定等で定めた時間働いたものとみなす制度
事業場外みなし労働時間制 外回りなどで労働時間の算定が難しい場合に、一定時間働いたものとみなす制度
年俸制 賃金額を年単位で決める給与形態

ここで大切なのは、給与や働き方の制度が変わっても、労働基準法の時間外労働・割増賃金の論点が自動的に消えるわけではないという点です。

どんな場面で使う?

この知識は、会社が従業員に残業や休日労働をさせる場面で関係します。

たとえば、次のようなケースです。

  • 繁忙期に法定労働時間を超えて働いてもらう
  • システム障害対応で休日に出勤してもらう
  • 営業担当者に事業場外みなし労働時間制を適用する
  • 専門職に裁量労働制を適用する
  • 年俸制の管理職ではない従業員に長時間労働をさせる

SG試験では、細かい人事労務実務よりも、次のように選択肢を切ります。

選択肢の表現 判断
必要な労使協定を結ばずに法定時間外労働をさせる 原則として不適切
労働者の裁量に任せれば管理不要とする 誤りとして疑う
みなし労働時間制なら割増賃金が常に不要とする 誤りとして疑う
年単位の賃金だから時間外手当が不要とする 誤りとして疑う
制度名に関係なく、法定労働時間を超えるかを見る 試験での基本判断

特に、SG試験では「制度名があるから例外」と見せる選択肢に注意します。

よくある誤解・混同

誤解1:裁量労働制なら時間外労働は自己管理でよい

これは言い切りすぎです。

裁量労働制は、仕事の進め方や時間配分を労働者の裁量に委ねる制度ですが、労働時間規制がまったくなくなる制度ではありません。

SG試験では、「労働者の裁量に委ねる制度だから会社側の管理や手続は不要」といった説明は疑います。

誤解2:事業場外みなし労働時間制なら時間外手当は不要

これも誤りとして疑います。

事業場外みなし労働時間制は、外出先などで労働時間を正確に算定しにくい場合に、一定時間働いたものとみなす制度です。

しかし、みなし時間や実態によっては、時間外労働や割増賃金の論点が残ります。

誤解3:年俸制なら時間外手当は不要

年俸制は、賃金の決め方を年単位にしているだけです。

年俸制だからといって、労働基準法上の労働時間規制や割増賃金の考え方が自動的に消えるわけではありません。

SG試験では、「年俸制だから時間外手当の確認は不要」といった説明はかなり疑ってよいです。

誤解4:36協定があれば何時間でも残業できる

36協定があっても、時間外労働には上限があります。

SG試験で細かい上限時間まで問われることは多くありませんが、36協定は無制限に残業を認めるものではないと押さえておくと安全です。

確認問題(SG試験対策)

時間外労働に関する説明として、最も適切なものはどれか。

  • ア. 賃金を年単位で決める制度なら、残業に関する確認は不要である。
  • イ. 労働時間をみなす制度を使えば、実態に関係なく割増賃金の論点は消える。
  • ウ. 法定労働時間を超えて働かせる場合は、労使協定や割増賃金などの論点を確認する。
  • エ. 裁量を認める制度では、会社は労働時間や健康管理を考慮しなくてよい。
▶ クリックして答えと解説を見る(ここを開く)

正解:ウ

解説

  • ア:不適切。年俸制は賃金の決め方であり、時間外手当の論点が自動的に消えるわけではありません。
  • イ:不適切。事業場外みなし労働時間制でも、みなし時間や実態によって時間外労働の論点が残ります。
  • ウ:適切。法定労働時間を超える労働では、36協定などの手続や割増賃金の確認が必要です。
  • エ:不適切。裁量労働制でも、労働時間規制や健康管理、割増賃金の論点がなくなるわけではありません。

👉 判断ポイント
制度名ではなく、法定労働時間を超えるか、36協定や割増賃金の論点が残るかで切り分けます。

まとめ(試験直前用)

36協定は、法定時間外労働や法定休日労働を行わせるための労使協定です。

SG試験では、次の基準で判断します。

  • 法定労働時間を超えるなら、36協定の論点を疑う
  • 裁量労働制、事業場外みなし、年俸制でも、時間外手当の論点は消えない
  • 「制度名があるから残業代不要」という選択肢は疑う
  • 36協定は無制限に残業を認めるものではない

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