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まず結論

ERP・SCM・BPR・RPAの違いは、何を対象にして業務や経営を改善するかです。

ざっくり整理すると、次のようになります。

用語 見る範囲 何をする考え方か
ERP 企業全体 経営資源を統合的に管理する
SCM 仕入れから販売まで 供給の流れを最適化する
BPR 業務プロセス全体 業務のやり方を抜本的に見直す
RPA 定型的なPC作業 人の手作業をソフトウェアで自動化する

SG試験では、ERP・SCM・BPR・RPAを「業務改善に関係する用語」としてまとめて混同させてくることがあります。

選択肢では、次のように判断します。

  • 企業全体の資源管理なら ERP
  • 調達・生産・物流・販売の流れなら SCM
  • 業務プロセスの抜本的な見直しなら BPR
  • 定型的なPC操作の自動化なら RPA

直感的な説明

ERP・SCM・BPR・RPAは、会社の仕事を改善する道具や考え方です。

ただし、見ている範囲が違います。

たとえば、会社を一つの大きな工場のように考えてみます。

ERPは、会社全体の人・物・お金・情報をまとめて管理する仕組みです。

SCMは、材料を仕入れて、作って、運んで、売るまでの流れを整える考え方です。

BPRは、そもそもの仕事のやり方を見直して、ムダな手順や古い流れを作り直す考え方です。

RPAは、決まった画面入力や転記作業などを、ソフトウェアロボットに任せる仕組みです。

つまり、ERPとSCMは管理する範囲、BPRは見直し方、RPAは自動化する手段として整理すると分かりやすいです。

定義・仕組み

ERP・SCM・BPR・RPAは、いずれも企業活動や業務改善に関係する用語です。

ただし、目的と対象範囲が違います。

IPAの試験要綱でも、情報セキュリティマネジメント試験では、ストラテジ系として経営戦略、システム戦略、システム企画などの知識が出題範囲に含まれます。
参考: IPA|情報セキュリティマネジメント試験 試験要綱・シラバス

ERPとは

ERPは、Enterprise Resource Planning の略です。

日本語では、企業資源計画と訳されることがあります。

ERPは、企業の経営資源である、

  • お金
  • 情報

を統合的に管理する考え方やシステムです。

たとえば、販売、在庫、会計、人事、購買などの情報が別々に管理されていると、全体の状況を把握しにくくなります。

ERPでは、これらを一つの仕組みでつなぎ、企業全体の情報を見えるようにします。

SG試験では、ERPは企業全体の経営資源を統合管理する仕組みとして押さえます。

SCMとは

SCMは、Supply Chain Management の略です。

日本語では、サプライチェーンマネジメントと呼ばれます。

SCMは、原材料の調達から、生産、在庫、物流、販売までの流れを管理・最適化する考え方です。

たとえば、商品を作る会社では、材料が遅れると生産が止まり、在庫が多すぎると保管コストが増えます。

SCMでは、関係する会社や工程を含めて、供給の流れ全体を効率よくします。

SG試験では、SCMは仕入れから販売までの流れを最適化する考え方として判断します。

BPRとは

BPRは、Business Process Re-engineering の略です。

日本語では、業務プロセス再設計、業務改革などと呼ばれます。

BPRは、現在の業務のやり方を前提に少しだけ改善するのではなく、業務プロセスを抜本的に見直す考え方です。

たとえば、紙の申請書をそのまま電子化するだけでは、手順のムダが残ることがあります。

BPRでは、

  • そもそもその承認は必要か
  • 手順を減らせないか
  • 部門をまたぐ流れを変えられないか
  • システム化の前に業務を見直せないか

といった視点で、仕事の流れそのものを再設計します。

SG試験では、BPRは業務プロセスを抜本的に見直す考え方として押さえます。

RPAとは

RPAは、Robotic Process Automation の略です。

人がPC上で行う定型作業を、ソフトウェアロボットで自動化する仕組みです。

たとえば、次のような作業に使われます。

  • Excelから業務システムへ転記する
  • 定型フォームへ入力する
  • メールの添付ファイルを保存する
  • Web画面からデータを取得する
  • 決まった帳票を作成する

RPAは便利ですが、業務そのものを必ず見直すわけではありません。

現在の手順をそのまま自動化することもあります。

SG試験では、RPAは定型的なPC操作を自動化する仕組みとして判断します。

どんな場面で使う?

ERP・SCM・BPR・RPAは、業務改善やシステム導入の場面で使われます。

場面 適した用語 理由
会社全体の販売・在庫・会計を統合したい ERP 企業全体の経営資源を一元管理するため
仕入れから販売までの流れを効率化したい SCM サプライチェーン全体を最適化するため
古い業務手順を根本から見直したい BPR 業務プロセスを再設計するため
繰り返しの入力・転記作業を減らしたい RPA 定型的なPC作業を自動化するため

たとえば、販売情報と在庫情報が別々で、会社全体の状況を把握しにくい場合は、ERPの導入が関係します。

一方、材料の調達、生産、配送、販売までの流れにムダがある場合は、SCMの考え方が関係します。

古い承認フローや部門間の手戻りが多い場合は、BPRで業務の流れそのものを見直します。

単純な入力作業や転記作業が多い場合は、RPAで自動化できる可能性があります。

SG試験では、何を改善したいのかを見れば、用語を切り分けやすくなります。

よくある誤解・混同

誤解1:ERPとSCMは同じ意味である

これは誤りです。

ERPは、企業全体の経営資源を統合的に管理する考え方です。

SCMは、仕入れから販売までの供給の流れを管理・最適化する考え方です。

どちらも企業活動に関係しますが、見ている範囲が違います。

選択肢で「調達、生産、物流、販売の流れ」と書かれていたら、SCMを考えます。

誤解2:BPRは単なるシステム導入である

BPRは、単に新しいシステムを入れることではありません。

BPRの中心は、業務プロセスの抜本的な見直しです。

システム導入は、その結果として行われることがありますが、目的そのものではありません。

SG試験では、業務の流れを根本から見直すという表現があれば、BPRを考えます。

誤解3:RPAは業務改革そのものである

RPAは、定型的なPC作業を自動化する仕組みです。

業務改革に役立つことはありますが、RPAを入れるだけで業務プロセス全体が改善されるとは限りません。

むしろ、ムダな業務をそのまま自動化してしまうと、根本的な改善にならない場合もあります。

SG試験では、RPAは自動化の手段、BPRは業務プロセスの見直しとして切り分けます。

用語 混同しやすいポイント 判断基準
ERP SCMと混同 企業全体の経営資源を統合管理する
SCM ERPと混同 調達から販売までの供給の流れを最適化する
BPR RPAと混同 業務プロセスを抜本的に見直す
RPA BPRと混同 定型的なPC作業を自動化する

SG試験では、次のように切り分けます。

  • 会社全体の資源を一元管理するなら ERP
  • 供給の流れを最適化するなら SCM
  • 業務の流れを根本から再設計するなら BPR
  • 決まった手作業をソフトウェアで自動化するなら RPA

まとめ(試験直前用)

ERP・SCM・BPR・RPAは、業務や経営を改善するための用語ですが、対象範囲が違います。

試験直前は、次の判断基準を押さえておきます。

  • ERPは、企業全体の経営資源を統合管理する
  • SCMは、調達・生産・物流・販売の流れを最適化する
  • BPRは、業務プロセスを抜本的に見直す
  • RPAは、定型的なPC作業を自動化する
  • BPRは考え方、RPAは自動化の手段として切り分ける

選択肢では、「何を対象にしているか」「管理なのか、見直しなのか、自動化なのか」を見ます。

ERP・SCM・BPR・RPAは、略語を丸暗記するより、企業全体・供給の流れ・業務プロセス・定型作業で整理すると判断しやすくなります。

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