最終更新日:2026年6月24日
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まず結論
CRYPTREC暗号リストは、電子政府などで利用する暗号技術を、安全性・実装性能・利用状況に応じて整理したリストです。
SG試験では、暗号方式の細かい仕様よりも、次の3分類を切り分けられるかが重要です。
| リスト | 試験での覚え方 |
|---|---|
| 電子政府推奨暗号リスト | 今、利用を推奨する暗号 |
| 推奨候補暗号リスト | 将来、推奨に入る可能性がある暗号 |
| 運用監視暗号リスト | 推奨状態ではないが、互換性維持のため継続利用を容認する暗号 |
迷ったら、「今推奨か、将来候補か、互換性維持か」 を先に見ます。
このページで切り分けること(先にここだけ)
このページは、CRYPTREC暗号リストを構成する3つのリストの違いを中心に整理します。
- 電子政府推奨暗号リスト:利用を推奨する本命リスト
- 推奨候補暗号リスト:今後、推奨に入る可能性がある候補リスト
- 運用監視暗号リスト:推奨ではなく、互換性維持のために残すリスト
SG試験で選択肢を切る判断軸(CRYPTREC暗号リスト編)
-
「安全性・実装性能が確認され、利用実績が十分または普及が見込まれる」と書かれている → 電子政府推奨暗号リストの説明
-
「今後、電子政府推奨暗号リストに掲載される可能性」と書かれている → 推奨候補暗号リストの説明
-
「推奨すべき状態ではないが、互換性維持のため継続利用」と書かれている → 運用監視暗号リストの説明
-
「推奨候補」「運用監視」なのに「利用を推奨する」と説明している → リスト名と説明がずれている可能性があります。
関連記事との役割分担(混同防止)
- 電子政府推奨暗号リスト単体を確認したい → 電子政府推奨暗号リストとは?利用を推奨される暗号技術の考え方【SG試験】
- 暗号方式そのものの分類を確認したい → 暗号と認証の基本まとめ|秘密にする・確認するを整理【SG試験】
- 暗号モジュールの要求事項を確認したい → FIPS 140-2とは?暗号モジュールのセキュリティ要求事項【SG試験】
直感的な説明
CRYPTREC暗号リストは、暗号技術の 採用判断表 のようなものです。
暗号技術は、どれでも同じように使ってよいわけではありません。
- 現在、政府機関のシステムで利用を推奨しやすいもの
- 将来、推奨リストに入る可能性があるもの
- 古くなってきたが、既存システムとの互換性のために残すもの
このように、同じ「暗号技術」でも位置づけが違います。
SG試験では、暗号アルゴリズム名を深く覚えるよりも、リスト名と説明が一致しているかを確認するのが得点につながります。
定義・仕組み
CRYPTRECは、暗号技術の安全性や実装性能を評価・監視する取組みです。公式情報は CRYPTREC|CRYPTREC暗号リスト で確認できます。
CRYPTREC暗号リストは、デジタル庁、総務省及び経済産業省が、電子政府で利用される暗号技術の評価を通じて策定しているリストです。
代表的には、次の3分類で理解します。
電子政府推奨暗号リスト
電子政府推奨暗号リストは、安全性および実装性能が確認され、利用実績が十分であるか、今後の普及が見込まれる暗号技術のリストです。
選択肢に次のような表現があれば、このリストを考えます。
- 利用を推奨する
- 市場での利用実績が十分
- 今後の普及が見込まれる
- 電子政府で採用しやすい
推奨候補暗号リスト
推奨候補暗号リストは、安全性および実装性能が確認され、今後、電子政府推奨暗号リストに掲載される可能性がある暗号技術のリストです。
名前に「推奨」が入っているので紛らわしいですが、正確には 推奨の候補 です。
「利用を推奨するリスト」と説明されていたら、電子政府推奨暗号リストとの混同に注意します。
運用監視暗号リスト
運用監視暗号リストは、実際に解読されるリスクが高まるなど、推奨すべき状態ではなくなった暗号技術のうち、互換性維持のために継続利用を容認するもののリストです。
つまり、新規採用を積極的に推奨するリストではありません。
古いシステムとの互換性を保つ必要がある場面で、限定的に残される位置づけとして考えます。
どんな場面で使う?
CRYPTREC暗号リストは、情報システムで暗号技術を選定するときの判断材料になります。
たとえば、次のような場面です。
- 情報システムで使う暗号方式を選ぶ
- 電子署名で使うアルゴリズムを確認する
- 古い暗号技術を使い続けてよいか判断する
- 調達仕様書で参照する暗号技術を確認する
- 委託先が使う暗号方式が適切か確認する
SG試験では、科目Aでは用語の違い、科目Bでは業務上の判断として問われる可能性があります。
「暗号化しているから安全」とだけ判断するのではなく、現在も推奨される位置づけなのかを確認します。
よくある誤解・混同
誤解1:推奨候補暗号リストは、利用を推奨するリストである
これは誤りです。
推奨候補暗号リストは、将来、電子政府推奨暗号リストに掲載される可能性がある暗号技術のリストです。
「利用を推奨する」と書かれていたら、基本的には電子政府推奨暗号リストを考えます。
誤解2:運用監視暗号リストは、安全なので積極的に使ってよいリストである
運用監視暗号リストは、互換性維持のために継続利用を容認するリストです。
積極的に新規採用するものではありません。
選択肢で「互換性維持目的」と書かれていたら、電子政府推奨暗号リストではなく、運用監視暗号リストを考えます。
誤解3:安全性が確認されていれば、すべて電子政府推奨暗号リストである
安全性や実装性能が確認されていても、利用実績や普及見込みによって位置づけが変わります。
| 判断したい表現 | 対応するリスト |
|---|---|
| 利用実績が十分、または普及が見込まれる | 電子政府推奨暗号リスト |
| 今後、推奨に掲載される可能性がある | 推奨候補暗号リスト |
| 互換性維持のため継続利用する | 運用監視暗号リスト |
「安全性が確認された」という部分だけで判断すると、選択肢を誤りやすくなります。
確認問題(SG試験対策)
CRYPTREC暗号リストの説明として、最も適切なものはどれか。
- ア. 推奨候補暗号リストは、現在の利用を推奨する本命リストである。
- イ. 運用監視暗号リストは、互換性維持のために継続利用を容認する暗号技術のリストである。
- ウ. 電子政府推奨暗号リストは、推奨すべき状態ではなくなった暗号だけを集めたリストである。
- エ. CRYPTREC暗号リストは、暗号技術ではなく物理的入退室管理を評価するリストである。
▶ クリックして答えと解説を見る(ここを開く)
正解:イ
解説
- ア:不適切。推奨候補暗号リストは、今後推奨に入る可能性がある暗号技術のリストです。
- イ:適切。互換性維持のために継続利用を容認するのは、運用監視暗号リストです。
- ウ:不適切。電子政府推奨暗号リストは、利用を推奨する暗号技術のリストです。
- エ:不適切。CRYPTREC暗号リストは、暗号技術の選定に関するリストです。
👉 判断ポイント 推奨=今使う、候補=将来候補、監視=互換性維持 と整理します。
まとめ(試験直前用)
- CRYPTREC暗号リストは、電子政府などで利用する暗号技術を整理したリストです。
- 電子政府推奨暗号リストは、今、利用を推奨する暗号技術のリストです。
- 推奨候補暗号リストは、将来、推奨に入る可能性がある暗号技術のリストです。
- 運用監視暗号リストは、推奨ではなく、互換性維持のために継続利用を容認するリストです。
- 選択肢では、リスト名と説明が一致しているかを確認します。