sg sg-security-law business_management intellectual_property
まず結論
- 著作権は、著作物の利用による財産的利益を守る権利です。
- 著作者人格権は、著作者本人の人格的利益を守る権利です。
- SG試験では、複製・送信・貸与などの利用行為と、公表・氏名表示・改変されないことを混同させてくることがあります。
直感的な説明
著作物を「作品」として見ると、守るものは大きく2つあります。
1つ目は、作品を勝手にコピーされたり、ネットで配信されたりしないようにすることです。
これは、作品の利用から得られる利益を守る考え方なので、著作権(財産権)に近い話です。
2つ目は、作者の名前をどう表示するか、作品を勝手に改変されないか、といった作者本人に関わることです。
これは、作者としての名誉や思いを守る考え方なので、著作者人格権に近い話です。
つまり、試験では次のように考えると整理しやすいです。
- 使い方を制限する権利 → 著作権
- 作者本人の意思や名誉を守る権利 → 著作者人格権
定義・仕組み
著作者の権利は、大きく分けると、著作権(財産権)と著作者人格権に整理できます。
| 区分 | 守るもの | 代表的な権利 |
|---|---|---|
| 著作権(財産権) | 著作物の利用による経済的な利益 | 複製権、公衆送信権、貸与権、翻訳権・翻案権など |
| 著作者人格権 | 著作者の人格的な利益 | 公表権、氏名表示権、同一性保持権 |
文化庁の資料でも、著作者の権利は著作者人格権と著作権(財産権)の2つで構成されると整理されています。詳しくは、文化庁の著作権制度の概要が参考になります。
著作権(財産権)
著作権(財産権)は、著作物を他人に無断で利用されないようにする権利です。
代表例は次のとおりです。
| 権利 | 内容 |
|---|---|
| 複製権 | 印刷、撮影、コピーなどで複製することを管理する権利 |
| 公衆送信権等 | インターネットなどで公衆に送信することを管理する権利 |
| 貸与権 | 著作物の複製物を公衆に貸し出すことを管理する権利 |
| 翻訳権・翻案権 | 翻訳や改作などを管理する権利 |
著作者人格権
著作者人格権は、著作者本人の人格的利益を守る権利です。
代表例は次のとおりです。
| 権利 | 内容 |
|---|---|
| 公表権 | 未公表の著作物を公表するかどうかを決める権利 |
| 氏名表示権 | 著作者名を表示するか、どの名前で表示するかを決める権利 |
| 同一性保持権 | 著作物や題号を、著作者の意思に反して変更・切除されない権利 |
SG試験では、条文の細かい暗記よりも、その権利が何を守っているのかを押さえることが大切です。
どんな場面で使う?
著作権と著作者人格権の違いは、会社で資料・画像・文章・動画などを扱う場面で重要になります。
たとえば、次のような場面です。
- 外部制作会社に作ってもらった画像をWebサイトに掲載する
- 社内研修資料をコピーして配布する
- 他人が作った文章を要約・編集して公開する
- 作成者名を表示せずに資料を使う
- 元の資料の内容を大きく変更して使う
このとき、利用の許可を取る話と、作者の名前や改変に関する配慮は分けて考える必要があります。
たとえば、著作物を利用する許諾を得ていても、作者名の表示方法や内容の改変について問題が残ることがあります。
SG試験では、次のように切り分けると選択肢を判断しやすくなります。
| 問われている内容 | 考える権利 |
|---|---|
| コピーしてよいか | 著作権(複製権) |
| Webで配信してよいか | 著作権(公衆送信権等) |
| 貸し出してよいか | 著作権(貸与権) |
| 作者名をどう表示するか | 著作者人格権(氏名表示権) |
| 勝手に改変してよいか | 著作者人格権(同一性保持権) |
よくある誤解・混同
著作権を「作者の名前を守る権利」と考えてしまう
著作権は、主に著作物の利用をコントロールする権利です。
作者名を表示するか、どの名前で表示するかは、著作者人格権のうち氏名表示権に関係します。
選択肢で「著作者名を表示するかどうかを決める」とあれば、著作者人格権側の話です。
著作者人格権を「コピーを禁止する権利」と考えてしまう
コピーを禁止・許可する権利は、基本的に複製権です。
複製権は、著作権(財産権)に含まれます。
選択肢で「印刷、撮影、複写などの方法によって著作物を複製する」とあれば、著作者人格権ではなく複製権を疑います。
ネット配信を著作者人格権と考えてしまう
サーバから情報を自動的に送信する、Webで公開する、といった話は、主に公衆送信権等に関係します。
これは、著作物の利用方法を管理する権利なので、著作権(財産権)側です。
改変されない権利を見落とす
「自らの意思に反して著作物を変更・切除されない権利」は、同一性保持権です。
同一性保持権は、著作者人格権に含まれます。
SG試験では、変更・切除・改変という表現が出てきたら、同一性保持権を思い出すと判断しやすくなります。
まとめ(試験直前用)
- 著作権は、著作物の利用による財産的利益を守る権利です。
- 著作者人格権は、著作者本人の人格的利益を守る権利です。
- 複製・送信・貸与は、著作権(財産権)側の話です。
- 公表・氏名表示・同一性保持は、著作者人格権側の話です。
- SG試験では、利用方法の話か、作者本人に関わる話かで選択肢を切り分けます。
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