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最終更新日:2026年5月12日

まず結論

電子計算機使用詐欺罪は、コンピュータに虚偽の情報や不正な指令を与え、財産上不法の利益を得たり、他人に得させたりする行為を処罰する刑法上のルールです。

SG試験では、単に「コンピュータを不正に操作したか」ではなく、財産的利益を得る目的・結果があるかを判断させる問題として出題されることが多いです。

選択肢では、次の切り分けが重要です。

見るポイント 判断のしかた
相手は人か、コンピュータか 人をだますなら詐欺罪、コンピュータ処理を悪用するなら電子計算機使用詐欺罪
財産上の利益があるか お金・ポイント・残高・利用権などの不正な利益があるか
業務を妨害しただけか 財産的利益ではなく業務停止が中心なら業務妨害系を疑う

直感的な説明

電子計算機使用詐欺罪は、ざっくり言うと、人ではなくコンピュータの処理をだまして、お金や利益を得る犯罪です。

たとえば、銀行員をだまして現金を受け取るなら、人をだます詐欺のイメージです。

一方で、ATMやオンラインシステムに不正な情報を入力し、残高や送金処理を不正に変えて利益を得る場合は、コンピュータの処理を悪用していると考えます。

ここで大事なのは、単なるいたずらやシステム破壊ではないことです。

電子計算機使用詐欺罪では、財産上不法の利益を得る、または他人に得させるという点が中心になります。

SG試験では「不正な操作をした」という言葉だけに引っ張られず、最後に利益を得たのか、業務を妨害したのか、データを壊したのかを確認すると選択肢を切りやすくなります。

定義・仕組み

電子計算機使用詐欺罪は、刑法246条の2に定められている犯罪です。公式の条文は、e-Gov法令検索の刑法 第246条の2(電子計算機使用詐欺)で確認できます。

条文をSG試験向けにかみ砕くと、次のようになります。

  • 人の事務処理に使われるコンピュータに
  • 虚偽の情報や不正な指令を与え
  • 財産権に関する不実・虚偽の電磁的記録を作る、または使う
  • その結果、財産上不法の利益を得る、または他人に得させる

ここでいう「財産上の利益」は、現金だけではありません。

たとえば、次のようなものも判断対象になります。

  • 預金残高
  • 電子マネー残高
  • ポイント
  • 利用料金の免除
  • 不正な送金
  • 本来得られないサービス利用権

つまり、試験ではお金そのものを盗んだかだけでなく、コンピュータ処理によって財産的な利益を得たかを見ます。

詐欺罪との違い

通常の詐欺罪は、基本的に人をだまして財物を交付させるという考え方です。

電子計算機使用詐欺罪は、人ではなくコンピュータの情報処理を悪用する点が特徴です。

用語 だます相手・悪用する対象 中心になる結果
詐欺罪 財物や財産上の利益を得る
電子計算機使用詐欺罪 コンピュータ処理 財産上不法の利益を得る

SG試験では「人をだました話なのか」「システム処理を悪用した話なのか」を見ると、選択肢を整理しやすくなります。

どんな場面で使う?

この知識は、企業の情報セキュリティ管理で、不正操作による金銭的被害を判断する場面で役立ちます。

たとえば、次のような場面です。

  • 決済システムで不正にポイントを増やす
  • オンラインサービスの利用料金を不正に免れる
  • 会計システムのデータを操作して不正な支払いを発生させる
  • ATMやネットバンキングの処理を悪用して不正送金する
  • ECサイトの注文情報を改ざんし、本来より安い金額で商品を得る

現場では、単に「不正アクセスがあった」とまとめるのではなく、何が起きたのかを分けて考えることが大切です。

  • 認証を突破したのか
  • データを改ざんしたのか
  • 業務を止めたのか
  • 財産的利益を得たのか

SG試験では、このようなケース問題で、どの法律・どの罪に近いかを判断させることがあります。

特に、電子計算機使用詐欺罪は「財産的利益」がキーワードです。選択肢で、単に「システムを停止させた」「データを破壊した」と書かれているだけなら、電子計算機使用詐欺罪とは限りません。

よくある誤解・混同

誤解1:コンピュータを不正に使えば、すべて電子計算機使用詐欺罪

これは誤りです。

電子計算機使用詐欺罪では、財産上不法の利益を得る、または他人に得させることが重要です。

選択肢で「コンピュータを不正操作したので、利益の有無に関係なく電子計算機使用詐欺罪である」と書かれていたら注意です。

誤解2:不正アクセス禁止法と同じもの

不正アクセス禁止法は、主にID・パスワードなどを不正に使ってアクセスする行為を扱います。

電子計算機使用詐欺罪は、コンピュータ処理を悪用して財産上不法の利益を得る行為を扱います。

用語 判断の中心
不正アクセス禁止法 不正にログイン・アクセスしたか
電子計算機使用詐欺罪 不正な処理で財産的利益を得たか

不正ログインしたあとに不正送金した場合、問題文がどの行為を問うているかを確認します。

誤解3:電子計算機損壊等業務妨害罪と同じもの

電子計算機損壊等業務妨害罪は、コンピュータやデータを壊したり、不正な指令を与えたりして、業務を妨害することが中心です。

電子計算機使用詐欺罪は、コンピュータ処理を悪用して、財産上不法の利益を得ることが中心です。

SG試験では、次のように切り分けます。

用語 中心になる結果
電子計算機使用詐欺罪 財産的利益を得る
電子計算機損壊等業務妨害罪 業務を妨害する
電磁的記録不正作出罪 権利・義務・事実証明に関する不正な記録を作る

誤解4:財物を直接盗む犯罪である

電子計算機使用詐欺罪は、現金や物を直接盗むというより、コンピュータ上の記録や処理を悪用して利益を得るイメージです。

たとえば、現金を物理的に盗むなら窃盗、コンピュータ処理を悪用して残高や支払いを不正に操作するなら電子計算機使用詐欺罪を考えます。

選択肢では、「物を盗んだ」のか、「情報処理を悪用して利益を得た」のかを切り分けると判断しやすくなります。

まとめ(試験直前用)

電子計算機使用詐欺罪は、コンピュータ処理を悪用して財産上不法の利益を得る犯罪です。

SG試験では、次の判断基準を思い出してください。

  • 人をだますなら、まず詐欺罪を考える
  • コンピュータ処理を悪用するなら、電子計算機使用詐欺罪を考える
  • 財産的利益を得ることが重要なキーワード
  • 業務妨害が中心なら、電子計算機損壊等業務妨害罪を疑う
  • 不正ログインそのものなら、不正アクセス禁止法と切り分ける

選択肢では、「不正操作」だけで決めず、最後に何を得たのか、何が害されたのかを見ると誤答を減らせます。

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