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最終更新日:2026年9月23日

まず結論

リファクタリングとは、外部から見た動作を変えずに、プログラムの内部構造を改善することです。

試験では、次の一文で切り分けると分かりやすいです。

動作はそのまま、中身を整理する → リファクタリング。

似た用語は、何をする活動かで分けます。

内部構造を整理する
→ リファクタリング

既存ソフトウェアから設計・仕様を分析する
→ リバースエンジニアリング

修正後に他の機能が壊れていないか確認する
→ リグレッションテスト

ソフトウェア部品を組み合わせて開発する
→ コンポーネント指向開発

直感的な説明

リファクタリングは、部屋そのものを建て替えるのではなく、収納の整理に近いイメージです。

部屋の使い方は変わりません。

一方で、中では次のような改善を行います。

  • 重複した処理をまとめる
  • 長すぎる処理を分ける
  • 分かりにくい変数名を直す
  • 複雑な条件分岐を整理する
  • クラスや関数の役割を見直す

つまり、利用者から見た機能は変えず、開発者にとって理解・修正しやすい形にします。

外から見た機能
→ 変えない

内部のコード構造
→ 改善する

定義・仕組み

リファクタリング(Refactoring)は、既存のプログラムについて、外部仕様や振る舞いを保ったまま内部構造を変更する活動です。

主な目的は、次のようなものです。

  • 可読性を高める
  • 保守性を高める
  • 重複を減らす
  • 修正しやすくする
  • 機能追加しやすい構造にする

具体例

例えば、同じ処理が複数の場所に繰り返し書かれている場合を考えます。

同じ計算処理
→ Aの処理にも書く
→ Bの処理にも書く
→ Cの処理にも書く

これを共通の関数にまとめます。

共通の関数を作る
↓
A・B・Cから呼び出す

利用者から見た結果は同じですが、コードは修正しやすくなります。

アジャイル開発との関係

リファクタリングは、アジャイル開発、とくにXP(Extreme Programming)で重視されるプラクティスの一つです。

短いサイクルで機能を追加していくと、コードが複雑になりやすいため、継続的に内部構造を整えることが重要になります。

科目Aでどう出る?

科目Aでは、リファクタリングと似た開発活動を区別する問題として出題されます。

判断するときは、何を変える・何を確認する活動なのかに注目します。

問題文の手掛かり 用語
外部仕様を変えず内部構造を改善する リファクタリング
既存プログラムから設計や仕様を分析する リバースエンジニアリング
ソフトウェア部品を組み合わせて開発する コンポーネント指向開発
修正後に既存機能への悪影響がないか確認する リグレッションテスト(回帰テスト)
2人のプログラマが協力して1つのコードを書く ペアプログラミング
テストケースを先に作り、その後に実装する テスト駆動開発(TDD)
試作品を早期に作って利用者の意見を得る プロトタイピング

リファクタリングを選ぶキーワード

外部仕様を変えない
内部構造を変更する
保守性を高める
可読性を高める
重複コードを整理する

このような表現があれば、リファクタリングを考えます。

「直す」と「確認する」を分ける

リファクタリングとリグレッションテストは、実務では続けて行うことがあります。

ただし、役割は別です。

内部構造を改善する
→ リファクタリング

改善・修正のあとに他の部分が壊れていないか確認する
→ リグレッションテスト

ここは試験で特に切り分けやすいポイントです。

どんな場面で使う?

リファクタリングは、ソフトウェアを長く保守・改善していく場面で使います。

例えば、次のような状態です。

  • 同じ処理が何か所にもある
  • 関数が長く、役割が分かりにくい
  • 変数名から意味が読み取りにくい
  • 条件分岐が複雑になっている
  • 機能追加のたびに多くの場所を修正する必要がある

このようなコードを整理することで、その後の修正や機能追加をしやすくします。

ただし、リファクタリングそのものは、新機能を追加する活動ではありません。

よくある誤解・混同

リファクタリングは新しい機能を追加すること

違います。

リファクタリングでは、外部から見た振る舞いを変えないことが前提です。

新しい機能を追加する
→ 機能開発

今の機能を保ったまま内部を整理する
→ リファクタリング

リバースエンジニアリングと同じ

違います。

リバースエンジニアリングは、既存のソフトウェアを解析して設計や仕様を明らかにする考え方です。

リファクタリング
→ 内部構造を改善する

リバースエンジニアリング
→ ソフトウェアを解析して設計・仕様を取り出す

リグレッションテストと同じ

違います。

リグレッションテストは、修正の影響で以前正常だった機能が壊れていないかを確認するテストです。

リファクタリング
→ 直す作業

リグレッションテスト
→ 直した後に壊れていないか確認する作業

コンポーネント指向開発と同じ

違います。

コンポーネント指向開発は、再利用可能なソフトウェア部品を組み合わせてシステムを構築する考え方です。

既存コードの中身を整理する
→ リファクタリング

部品を組み合わせてシステムを作る
→ コンポーネント指向開発

リファクタリングとTDDは同じ

違います。

TDD(Test Driven Development)は、テストを先に作り、そのテストを満たすコードを書いていく開発方法です。

TDDの開発サイクルの中でリファクタリングを行うことはありますが、同じ意味ではありません。

原典で確認する

リファクタリングという考え方を体系化した代表的な原典として、Martin Fowlerの Refactoring があります。Fowlerの公式サイトでは、リファクタリングをソフトウェアの観察可能な振る舞いを保ちながら内部構造を改善するものとして整理しています。

FE試験では個々のリファクタリング手法を暗記する必要はありません。外から見た振る舞いは変えず、中の構造を改善するという一点をまず判断基準にします。

まとめ(試験直前用)

  • リファクタリングは、外部仕様を変えずに内部構造を改善する活動
  • 主な目的は、可読性・保守性・変更しやすさを高めること
  • 設計や仕様を分析・復元するのはリバースエンジニアリング
  • 部品を組み合わせて開発するのはコンポーネント指向開発
  • 修正後の悪影響を確認するのはリグレッションテスト
  • 迷ったら「何を変える・何を確認する活動か」で切り分ける
中身を整理
→ リファクタリング

設計・仕様を分析
→ リバースエンジニアリング

部品を組み合わせる
→ コンポーネント指向開発

修正後の影響を確認
→ リグレッションテスト

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