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最終更新日:2026年7月6日

まず結論

FFPとは、研究不正の代表例である Fabrication(捏造)、Falsification(改ざん)、Plagiarism(盗用)の総称です。

DS検定では、FFPを「データ倫理・研究倫理に反する重大な不正行為」として理解します。

英語 日本語 覚え方
Fabrication 捏造 存在しないデータや結果を作る
Falsification 改ざん データや結果を都合よく変える
Plagiarism 盗用 他人の成果を無断で使う

試験では、作る=捏造、変える=改ざん、盗む=盗用と覚えると判断しやすいです。


直感的な説明

データ分析や研究では、データと結果が信頼できることが前提です。

もし次のようなことが行われたら、分析結果や研究成果は信用できなくなります。

  • 実験していないのに、結果を作り上げる
  • 都合の悪いデータだけを削除する
  • 他人の論文やコードを自分の成果として発表する

このような重大な不正行為をまとめて表す言葉がFFPです。

FFPは、単なる分析ミスではありません。
研究やデータ活用の信頼を壊す、意図的または重大な不正行為として扱われます。


FFPとは

FFPは、次の3つの頭文字を取った言葉です。

  • Fabrication
  • Falsification
  • Plagiarism

日本語では、捏造、改ざん、盗用と訳されます。

Fabrication(捏造)

Fabrication(捏造)とは、存在しないデータや研究結果を作り出すことです。

たとえば、次のような行為です。

  • 実験していないのに結果を作る
  • 測定していないデータを作る
  • 実在しないアンケート回答を作る
  • 架空の実験対象者や観測値を記録する

捏造は、データを「作る」不正です。

Falsification(改ざん)

Falsification(改ざん)とは、研究資料、データ、分析結果などを意図的に変更し、真正でない結果にすることです。

たとえば、次のような行為です。

  • 都合の悪い外れ値だけを理由なく削除する
  • グラフの軸を操作して効果を大きく見せる
  • 分析条件を都合よく変更する
  • 実験結果や測定値を書き換える

改ざんは、データや結果を「変える」不正です。

Plagiarism(盗用)

Plagiarism(盗用)とは、他人の研究成果、アイデア、文章、分析方法、データ、コードなどを適切な表示なく自分のものとして使うことです。

たとえば、次のような行為です。

  • 他人の論文の文章を引用なしで使う
  • 他人の分析コードを自分の成果として提出する
  • 他人の研究アイデアを無断で使う
  • 出典を示さずに図表やデータを転載する

盗用は、他人の成果を「盗む」不正です。


FFPの比較表

FFPは3つをセットで覚えることが重要です。

種類 日本語 不正の内容 データサイエンスでの例
Fabrication 捏造 存在しないデータや結果を作る 架空のアンケート回答を作る
Falsification 改ざん データや結果を都合よく変える 不都合なデータだけを削除する
Plagiarism 盗用 他人の成果を無断で使う 他人のコードや分析結果を自分の成果にする

DS検定では、英語名よりも「何をしたか」で判断する問題が出やすいです。


データサイエンスでの具体例

FFPは学術研究だけでなく、データサイエンスやビジネス分析でも問題になります。

AIモデル開発

AIモデルの性能評価で、都合のよい結果だけを報告したり、評価データを書き換えたりすると、改ざんに該当する可能性があります。

たとえば、精度が低く出たテストデータだけを理由なく除外する行為は危険です。

アンケート分析

実際には回答していない人の回答を作成した場合、捏造に該当します。

また、都合の悪い回答を削除して結論を変えると、改ざんに該当する可能性があります。

レポート・論文作成

他人の文章、図表、データ、分析コードを出典なしで使うと、盗用に該当します。

データ分析では、コードやデータセットにも引用やライセンス確認が必要です。

ビジネス分析

売上データを都合よく修正したり、根拠のない数値を作ったりすると、意思決定を誤らせます。

企業の信用にも関わるため、FFPはビジネス上も重大な問題です。


ミス・バイアス・不適切処理との違い

FFPは、単なるミスや偶然の誤りとは区別されます。

行為 FFPに該当する? ポイント
入力ミス 通常は該当しない 故意でなければ単純ミス
計算式の設定ミス 通常は該当しない 誤りに気づいたら修正する
都合の悪いデータを理由なく削除 該当する可能性あり 改ざんになり得る
実験していない結果を作る 該当する 捏造
出典を示さず他人の文章を使う 該当する 盗用
仮説に合うデータだけを選ぶ 該当する可能性あり 恣意的な選別は危険

重要なのは、意図的に結果をゆがめていないか、他人の成果を不適切に使っていないかです。

DS検定では、「単なるミス」と「不正行為」の違いを問われることがあります。


なぜFFPが問題なのか

FFPは、単にルール違反というだけではありません。

次のような深刻な影響があります。

  • 研究成果の信頼性が失われる
  • 分析結果に基づく意思決定を誤らせる
  • 他の研究者や分析者に損害を与える
  • 社会的な信用を失う
  • AIやデータ活用への信頼を低下させる

特にデータサイエンスでは、誤ったデータや改ざんされた結果がAIモデルや意思決定システムに使われると、広い範囲に悪影響が出る可能性があります。

研究活動における不正行為の考え方や国の対応については、文部科学省の研究活動における不正行為への対応等で確認できます。


DS検定ひっかけポイント

よくある誤り1:FFPを盗用だけと考える

FFPは盗用だけではありません。

捏造、改ざん、盗用の3つをまとめた概念です。

よくある誤り2:ミスもすべてFFPと考える

入力ミスや計算ミスが、すぐにFFPになるわけではありません。

ただし、ミスに気づいていながら放置したり、意図的に利用したりすると問題になります。

よくある誤り3:データ分析では研究不正は関係ないと考える

FFPは学術研究だけの問題ではありません。

データサイエンスでも、データの捏造、分析結果の改ざん、コードや成果物の盗用は重大な倫理問題です。

よくある誤り4:都合の悪いデータの除外は常に許されると考える

外れ値や異常値を除外すること自体が常に不正というわけではありません。

しかし、合理的な理由や説明なしに、結論に都合の悪いデータだけを除外することは改ざんにあたる可能性があります。

選択肢の判断基準

  • 「存在しないデータを作る」→ 捏造
  • 「データや結果を変更する」→ 改ざん
  • 「都合の悪い結果を隠す」→ 改ざんに近い
  • 「他人の文章・コード・アイデアを無断使用」→ 盗用
  • 「捏造・改ざん・盗用の3つ」→ FFP
  • 「単なる入力ミス」→ 通常はFFPではない

確認問題(DS検定対策)

FFPの説明として、最も適切なものはどれか。

  • ア. データの正規化、標準化、欠損値補完の3つを表す用語
  • イ. 研究不正の代表例である捏造、改ざん、盗用の総称
  • ウ. AIモデルの精度、再現率、F値の3つを表す評価指標
  • エ. データベースの検索、更新、削除の3つの処理を表す用語
▶ クリックして答えと解説を見る(ここを開く)

正解:イ

解説

  • ア:前処理の例であり、FFPではありません。
  • イ:適切です。FFPは、Fabrication(捏造)、Falsification(改ざん)、Plagiarism(盗用)の総称です。
  • ウ:評価指標の説明であり、FFPではありません。
  • エ:データベース操作の説明であり、FFPではありません。

判断ポイントは、「作る」「変える」「盗む」です。

まとめ(試験直前用)

  • FFP=Fabrication、Falsification、Plagiarismの総称
  • Fabrication=捏造。存在しないデータや結果を作る
  • Falsification=改ざん。データや結果を都合よく変える
  • Plagiarism=盗用。他人の成果を無断で使う
  • FFPはデータ倫理・研究倫理に関わる重大な不正行為
  • 単なるミスが必ずFFPになるわけではない
  • データサイエンスでも、データ・コード・分析結果の扱いに注意が必要
  • DS検定では「作る・変える・盗む」で判断する

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