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まず結論

不正競争の定義とは、不正競争防止法の第2条で定められている、事業者間の公正な競争を妨げる行為の分類です。

SG試験では、法律名そのものよりも、どの行為が不正競争に当たるかを判断させる問題として出やすいです。

特に注意したいのは、次のような切り分けです。

  • 他社の商品名・ブランドにただ乗りしているか
  • 他社商品の形態をまねて販売しているか
  • 営業秘密を知りながら使用・開示しているか
  • 不正の利益を得る目的でドメイン名を使っているか
  • 他社の信用を下げる目的の虚偽情報か

つまり、SG試験では「似ている」「参考にした」だけでなく、不正な利益・損害目的・混同・秘密情報の不正利用があるかを見るのがポイントです。

直感的な説明

不正競争防止法は、ビジネスの世界でのフェアプレーのルールのようなものです。

たとえば、次のような行為が自由にできてしまうと、公正な競争が成り立ちません。

  • 有名ブランドに似た名前を使って、自社商品を売る
  • 他社のヒット商品の形をそのまままねて販売する
  • 退職者が持ち出した顧客名簿を使って営業する
  • 他社の評判を落とすために、虚偽の悪評を流す

一方で、すべての「似ている行為」が不正競争になるわけではありません。

たとえば、新聞記事を読んで着想を得て、別のオリジナル商品を作るだけなら、通常は不正競争とは言い切れません。

SG試験では、ここがひっかけになります。

似ているかどうかだけでなく、他社の信用・商品・秘密情報を不正に利用しているかを確認します。

定義・仕組み

不正競争防止法は、事業者間の公正な競争を守るための法律です。公式情報としては、e-Gov法令検索の不正競争防止法や、経済産業省の不正競争防止法の概要で確認できます。

第2条では、不正競争に当たる行為が複数の類型として定められています。

細かい条文番号を丸暗記するより、SG試験では次のように10分類で押さえると判断しやすくなります。

分類 内容 試験での見方
周知表示の混同 よく知られた商品名・商号などと混同させる 「消費者が同じ会社の商品だと誤解するか」
著名表示の冒用 有名ブランド名などを無断で使う 「混同がなくても有名表示へのただ乗りか」
商品形態の模倣 他人の商品形態をまねた商品を提供する 「形態をコピーして販売しているか」
営業秘密の侵害 秘密情報を不正取得・使用・開示する 「秘密管理された有用な非公知情報か」
限定提供データの侵害 限定して提供されるデータを不正利用する 「ID管理などで限定提供されるデータか」
技術的制限手段の回避 コピー制限などを無効化する装置・プログラムを提供する 「制限を回避させる道具の提供か」
ドメイン名の不正取得等 不正利益や損害目的で他人の表示と同一・類似のドメイン名を使う 「偶然の類似ではなく目的があるか」
誤認惹起表示 原産地・品質・内容などを誤認させる表示 「消費者に事実と違う印象を与えるか」
信用毀損行為 競争関係にある他社の信用を害する虚偽事実を告知・流布する 「虚偽の情報で他社の信用を下げるか」
代理人等の商標冒用 代理店などが商標を不正に使う 「代理関係を悪用した商標利用か」

また、条文上はより細かく分かれています。

SG試験で「20個以上の定義」として意識するなら、次のように第2条第1項の各号をざっくり読むのがおすすめです。

ざっくりした内容
1号 周知な商品等表示を使って混同させる行為
2号 著名な商品等表示を無断で使う行為
3号 他人の商品形態を模倣した商品を提供する行為
4号 営業秘密を不正取得する行為
5号 不正取得した営業秘密を使用・開示する行為
6号 不正取得を知って営業秘密を取得・使用・開示する行為
7号 保有者から示された営業秘密を不正目的で使用・開示する行為
8号 不正開示を知って営業秘密を取得・使用・開示する行為
9号 取得後に不正開示を知って営業秘密を使用・開示する行為
10号 営業秘密侵害品を譲渡・輸出入などする行為
11号 限定提供データを不正取得する行為
12号 不正取得した限定提供データを使用・開示する行為
13号 不正取得を知って限定提供データを取得・使用・開示する行為
14号 限定提供データを不正目的で使用・開示する行為
15号 不正開示を知って限定提供データを取得・使用・開示する行為
16号 取得後に不正開示を知って限定提供データを使用・開示する行為
17号 技術的制限手段を妨げる装置・プログラムなどを提供する行為
18号 影像・音・プログラムなどの視聴等を制限する手段を妨げる行為
19号 不正目的で他人の表示と同一・類似のドメイン名を取得・使用する行為
20号 商品・サービスの原産地、品質、内容などを誤認させる表示
21号 競争関係にある他社の信用を害する虚偽事実を告知・流布する行為
22号 代理人などが正当な理由なく商標を使用する行為

ポイントは、細かい番号を覚えることではありません。

ブランド・形・秘密情報・データ・回避手段・ドメイン・表示・信用のどれを守る話かで分類します。

どんな場面で使う?

不正競争の定義は、企業活動の中で次のような場面に関係します。

  • 新しい商品名やサービス名を決めるとき
  • 他社商品を参考にして製品を開発するとき
  • 退職者や委託先から情報を受け取るとき
  • 顧客リストや設計情報などを管理するとき
  • Webサイトやドメイン名を取得するとき
  • 広告表示や商品の品質表示を行うとき

SG試験では、特に情報資産管理委託先管理の文脈でも関係します。

たとえば、取引先から得た情報が他社の営業秘密だと知っていながら自社で使った場合、不正競争に該当する可能性があります。

この場合の判断基準は、次の3つです。

  1. その情報が営業秘密に当たるか
  2. 不正取得・不正開示を知っていたか
  3. それを使用・開示したか

選択肢では、単に「情報を入手した」だけでなく、営業秘密と知りながら使用したと書かれていたら注意します。

よくある誤解・混同

「信用を下げる発表」はすべて不正競争?

違います。

社会的に必要な告発や、事実にもとづく注意喚起まで不正競争になるわけではありません。

不正競争としての信用毀損行為では、主に次の点を見ます。

  • 競争関係にある相手か
  • 虚偽の事実か
  • 他社の営業上の信用を害する内容か

SG試験では、反社会的行為を広く知らせる目的の公表と、競争相手をおとしめる虚偽情報の流布を切り分けます。

「ドメイン名が似ている」だけで違反?

これも違います。

不正競争に当たるのは、単に偶然似ている場合ではなく、不正の利益を得る目的他人に損害を加える目的で、他人の特定商品等表示と同一・類似のドメイン名を取得・保有・使用する場合です。

選択肢で「偶然類似していた」と書かれている場合は、違反とは判断しにくいです。

「参考にした」だけで商品形態の模倣?

参考にしただけでは、すぐに不正競争とはいえません。

不正競争になるのは、他人の商品形態を模倣した商品を譲渡・貸渡し・輸出入などする場合です。

SG試験では、発想を参考にしたのか、商品の形態をコピーして販売したのかを分けて見ます。

「営業秘密」は社内情報なら何でも当たる?

これも誤解です。

営業秘密として保護されるには、一般に次の3つが重要です。

  • 秘密として管理されている
  • 事業に役立つ有用な情報である
  • 公然と知られていない

そのため、単に社内にある情報というだけでは足りません。

SG試験では、営業秘密の問題は情報資産管理とつながります。アクセス制限、持ち出し管理、委託先との契約、退職時の管理などが問われやすいです。

まとめ(試験直前用)

不正競争の定義は、公正な競争を妨げる行為の分類です。

試験では、細かい号数よりも次の判断基準を思い出します。

  • ブランド・表示:他社の商品名や信用にただ乗りしていないか
  • 形・データ・秘密:他社の商品形態や営業秘密を不正に利用していないか
  • 目的:偶然ではなく、不正利益や損害目的があるか
  • 表示:原産地・品質・内容を誤認させていないか
  • 信用:競争相手の信用を害する虚偽情報ではないか

SG試験では「似ている」「参考にした」だけで判断せず、不正な目的・混同・秘密情報の不正利用・虚偽性を確認して選択肢を切ります。

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