最終更新日:2026年6月30日
sg sg-security-measures malware unauthorized_access threat_vulnerability
まず結論
バックドアとは、攻撃者が正規の認証や手続きを回避して、後からシステムやネットワークへ侵入できるように仕込む「裏口」です。
SG試験では、攻撃者が後で入り直すために残す侵入経路が説明されていれば、バックドアを選びます。
次のような用語と混同しないことが重要です。
- 処理を代理するサーバ側の仕組み → シンクライアントエージェント
- 送信側が通信経路を指定する方法 → ストリクトルーティング
- インシデント後に証拠を収集・分析する活動 → デジタルフォレンジック
- 正規手続きを回避する侵入口 → バックドア
直感的な説明
バックドアは、建物の正面玄関ではなく、攻撃者だけが知っている勝手口のようなものです。
通常、システムへ入るには、ID・パスワード、アクセス制御、認証などの正規の手続きが必要です。
しかし、攻撃者がバックドアを仕込むと、次回から正規の手続きを通らずに入れる可能性があります。
たとえば、攻撃者が一度サーバに侵入した後、こっそり遠隔操作用のプログラムを置いておくと、後日また同じサーバへ入り直せることがあります。
SG試験では、バックドアを「侵入後に残す再侵入経路」と考えると判断しやすくなります。
定義・仕組み
バックドアは、正規の認証やアクセス制御を迂回して、システムへ入るための仕掛けです。
代表的には、次のような形があります。
- 不正な遠隔操作プログラム
- 攻撃者だけが知っている隠しアカウント
- 通常とは異なる通信ポートで待ち受けるプログラム
- マルウェアが作成する再侵入経路
- 不正に変更された設定やスクリプト
JNSAの用語集でも、バックドアは「侵入者が後で再侵入するために準備する仕掛け」として説明されています。 JNSA:情報セキュリティ用語集
攻撃の流れとしては、次のように考えます。
- 攻撃者が脆弱性、マルウェア、盗んだ認証情報などで侵入する
- 侵入後、再侵入しやすいようにバックドアを仕込む
- 管理者に気付かれないように隠す
- 後日、バックドアを使って再侵入する
- 情報窃取、改ざん、他システムへの攻撃などにつながる
どんな場面で使う?
バックドアは、攻撃者が侵入後に支配を維持したい場面で使われます。
SG試験では、次のような文脈で出題されます。
- 企業内ネットワークやサーバへの再侵入経路
- マルウェア感染後に外部から操作される状態
- 不正アクセス後に仕込まれるプログラム
- 正規の認証を回避する侵入口
- 攻撃者が管理者権限を再取得するための仕掛け
対策としては、次のような観点が重要です。
- 不審なプロセスや通信を監視する
- 不要なアカウントやサービスを削除する
- 管理者権限の利用を監査する
- パッチ適用や設定見直しで初期侵入を防ぐ
- インシデント後は証拠保全と再侵入経路の有無を確認する
ただし、最後の「証拠保全と分析」はデジタルフォレンジックの活動であり、バックドアそのものではありません。
よくある誤解・混同
シンクライアントエージェントとの違い
シンクライアントエージェントは、シンクライアントからの要求に応じて、処理を代理して行うサーバ側のコンピュータやソフトウェアを指す文脈で使われます。
これは正規のシステム構成要素であり、攻撃者が侵入するための裏口ではありません。
ストリクトルーティングとの違い
ストリクトルーティングは、通信パケットの転送経路を送信側で指定する方法です。
ネットワーク経路制御の話であり、サーバやネットワークへ正規手続きを回避して侵入する仕掛けではありません。
デジタルフォレンジックとの違い
デジタルフォレンジックは、インシデント発生時に、関連するデジタル機器上の記録を保全し、分析する活動です。
バックドアは攻撃者が仕込む侵入口であり、デジタルフォレンジックはそのような侵入の痕跡を調べる側の活動です。
すべてのマルウェアがバックドアであると考える
バックドアはマルウェアと関係することがありますが、すべてのマルウェアがバックドアとは限りません。
| 用語 | 判断ポイント |
|---|---|
| バックドア | 後から侵入できる裏口を作る |
| ランサムウェア | ファイルを暗号化して金銭を要求する |
| スパイウェア | 情報を密かに収集する |
| キーロガー | 入力内容を記録する |
| ルートキット | 不正な存在や権限を隠す |
SG試験では、「正規の手続きを回避して侵入するための仕掛けか」を見ます。
確認問題(SG試験対策)
侵害調査で、通常のログイン手順を使わずに外部から再接続できる不審な仕組みがサーバ上に残されていることが分かった。この仕組みを表す用語として、最も適切なものはどれか。
- ア. ハニーポット
- イ. バックドア
- ウ. パスワードスプレー攻撃
- エ. ルートキット
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正解:イ
解説
- ア:不適切。ハニーポットは攻撃者を観察するためのおとり環境です。
- イ:適切。正規の認証や手続きを迂回して再侵入できる仕掛けはバックドアです。
- ウ:不適切。パスワードスプレー攻撃は、多くのIDに少数のパスワードを試すログイン攻撃です。
- エ:不適切。ルートキットは不正な存在や権限を隠す仕組みです。
👉 判断ポイント
「後で入り直すための裏口」かどうかでバックドアを判断します。
まとめ(試験直前用)
- バックドアは、攻撃者が後から侵入するために仕込む裏口。
- 正規の認証やアクセス制御を回避する点が特徴。
- シンクライアントエージェント、ストリクトルーティング、デジタルフォレンジックとは役割が違う。
- SG試験では「再侵入経路」「正規手続きの回避」「裏口」で切り分ける。