sg 暗号 共通鍵暗号方式 公開鍵暗号方式
鍵の数|共通鍵暗号方式と公開鍵暗号方式の違い
情報セキュリティマネジメント試験では、暗号方式そのものだけでなく、 「何人で通信すると鍵はいくつ必要か」 が問われることがあります。
ここで混乱しやすいのが、 共通鍵暗号方式 と 公開鍵暗号方式 で、鍵の数え方がまったく違う点です。
まず結論
n人が相互に暗号化通信する場合、必要な鍵の数は次のように考えます。
| 暗号方式 | 必要な鍵の数 | 覚え方 |
|---|---|---|
| 共通鍵暗号方式 | n(n−1)/2 個 | 2人組ごとに1個 |
| 公開鍵暗号方式 | 2n 個 | 1人につき2個 |
試験では、まずここを切り分けます。
- 共通鍵:通信するペアごとに鍵が必要
- 公開鍵:各人が「公開鍵」と「秘密鍵」を1組ずつ持つ
直感的な説明
共通鍵暗号方式は、 2人だけが知っている合言葉 を使うイメージです。
AさんとBさんの合言葉、 AさんとCさんの合言葉、 BさんとCさんの合言葉……というように、 相手が変わるたびに別の鍵 が必要になります。
一方、公開鍵暗号方式は、 各人が自分専用の鍵セットを持つ イメージです。
1人につき、
- 公開してよい鍵
- 自分だけが持つ秘密鍵
の2個を持ちます。
そのため、n人なら 2n個 になります。
定義・仕組み
共通鍵暗号方式の鍵の数
共通鍵暗号方式では、 暗号化と復号に同じ鍵 を使います。
そのため、通信する2人の組み合わせごとに、 1つの共通鍵を用意する必要があります。
n人から2人を選ぶ組み合わせなので、必要な鍵の数は次の式になります。
n(n−1) / 2
たとえば、4人が相互に通信する場合は、
4 × 3 / 2 = 6個
です。
公開鍵暗号方式の鍵の数
公開鍵暗号方式では、 1人が次の2つの鍵を持ちます。
- 公開鍵:他の人に公開する鍵
- 秘密鍵:本人だけが持つ鍵
つまり、1人につき2個です。
n人なら、必要な鍵の数は次の式になります。
2n
たとえば、4人なら、
2 × 4 = 8個
です。
どんな場面で使う?
この論点は、暗号方式の特徴を理解しているかを確認する問題で出ます。
特に、次のような聞かれ方に注意します。
- n人が相互に通信する
- 全体で何個の異なる鍵が必要か
- 公開鍵と秘密鍵は2個と数える
「n人が相互に」という表現が出たら、 まず 共通鍵か公開鍵か を確認します。
方式が変わると、答えの式も変わります。
よくある誤解・混同
誤解1:公開鍵暗号方式も n(n−1)/2 個だと思う
これは、共通鍵暗号方式の考え方をそのまま当てはめてしまうパターンです。
公開鍵暗号方式では、 相手ごとに鍵を作るのではなく、 各人が公開鍵と秘密鍵のペアを持ちます。
そのため、答えは 2n個 です。
誤解2:共通鍵暗号方式は n個でよいと思う
共通鍵暗号方式では、 全員で1つの鍵を共有すると安全性が下がります。
誰か1人から鍵が漏れると、 全員の通信が危険になるためです。
相互に安全な通信を行うには、 通信する2人の組ごとに鍵を分ける と考えます。
そのため、必要な鍵は n(n−1)/2 個 です。
誤解3:「公開鍵」は公開するから数えないと思う
公開鍵は公開してよい鍵ですが、 鍵として存在する ので数えます。
問題文に、 「ひと組の公開鍵と秘密鍵は2個と数える」 と書かれている場合は、特に注意です。
この場合、1人につき2個と考えます。
試験直前まとめ
鍵の数は、暗号方式ごとに考え方を切り替えます。
- 共通鍵暗号方式:2人組ごとに1個 → n(n−1)/2 個
- 公開鍵暗号方式:1人につき公開鍵と秘密鍵 → 2n個
- 問題文の「相互に通信」「公開鍵と秘密鍵は2個と数える」に注意
試験では、式をいきなり覚えるよりも、 「ペアごと」か「人ごと」か で切り分けると判断しやすくなります。